『不屈のスペルマンズ』レビュー

あらすじ

スペルマンズ一家の花形私立探偵・イザベルと姉妹のエイミー、駆け出しの弟デビットが、それぞれ事件に巻き込まれる。

イザベルは、元恋人による不倫調査から、危険な結社の事件まで追い詰められる。エイミーは、フェイスブックを使った不正アクセス事件で捜査に協力する。そして、デビットは、ついに初の殺人事件に巻き込まれてしまう…。

感想

スペルマンズ家は、親と娘たちが全員探偵という、非常に変わった家族ですが、それがまた面白い。本作でも、家族のバランスが取れた探偵団が活躍する姿が描かれています。

イザベルをはじめ、各登場人物の設定がしっかりしているため、妙な感じや違和感もなく、読み進んでいくことができます。特にイザベルと彼女の元恋人・デイビッドの関係性が面白く、また、エイミーのIT技術を使った捜査も新鮮でした。

言葉やスタイルも、軽くユーモラスで、サクサクと読めてしまいます。何か解決した後にイザベルがばかり食べ物に飛びつくため、別に食べ物が話の軸になっているわけではないにもかかわらず、食べ物が大きく関与する印象を受けます。

まとめ

『不屈のスペルマンズ』は、個性的な探偵家族の活躍が笑いと共に描かれた作品です。軽やかなテンポでストーリーが進むため、読んでいて飽きることはありません。イザベルとデイビットのちょっとした恋愛も楽しめます。本書を一気に読んで、また次巻が楽しみになっています。


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