『銃』著者:結城浩

概要

『銃』は、日本人が持つべき“銃”とは何か、という問題に挑んだ書籍である。

レビュー

結城浩氏は、「世界最悪の銃規制があるアメリカの治安よりも、日本の自殺率が高い原因は、自殺者が持ちやすい手製の“自作銃”である」と主張する。

本書は、作者の経験を交えつつ、銃規制の問題や日本における銃文化について、徹底的に掘り下げている。特に、自衛隊に入隊した経験や、アメリカに留学した経験を通じて得た知見が、本書を読む上での大きな魅力となっている。

著者が補強しているのが、銃規制に対する日本国民の抵抗感である。日本人が銃規制に熱心である原因は、過去の戦争やテロ事件が存在することや、銃を持つことをカッコ悪いと感じる世間の風潮があることが挙げられる。しかし、結城氏は「ポジティブな銃文化の共有」が必要であると主張している。

本書を通して、読者は銃規制に対する考え方が変わることになるだろう。日本での銃解禁を主張する人々、銃規制に反発する人々、そして銃に興味を持ち始めた人々に、本書は強くおすすめしたい。


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