『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』のレビュー

はじめに

『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』は、作家・リリー・フランキーによる自伝的小説です。本作は、著者の父との関係を軸に、家族愛や人生、生と死など、深いテーマを扱っています。

あらすじ

東京タワーの展望台でオカン(母)を待ちながら海を見ていたリリー・フランキーは、過去の思い出を回想する。小さい頃、自分が本当に大好きなのは、オカンではなくオトン(父)であったこと。しかし、オトンは酒と浮気に溺れ、家族を捨て去った。その後、オカンは一人で子育てに奔走し、リリーは独特な人生を歩んでいく。

感想

本書は、著者の人生を赤裸々に描いているため、非常にリアルな描写が印象的でした。特に、「オトン」という存在については、憎まれるべき人物として描かれるのではなく、人間としての複雑さが描かれており、共感する部分も多くありました。

また、リリーとオカンの絆や家族愛も、非常に深く描写されています。オカンは難しい性格でありながら、自分を犠牲にしてまで子どもたちを守ろうとする姿勢に、感動を覚えました。

ただし、本書はエピソードごとに章立てされているため、ある程度断片的な印象を与える部分があると感じました。また、最後の方はやや叙述が急になり、かなり感傷的な印象があるため、個人的にはあまり好みの終わり方ではありませんでした。

まとめ

『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』は、家族愛や人生、生と死など、深いテーマを扱った自伝的小説です。リアルな描写や深いテーマ性が印象的であり、リリーとオカンの絆や家族愛に感動できる作品です。ただし、やや断片的な印象があるため、注意が必要です。


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