『天才たちの帝国』のレビュー

概要

『天才たちの帝国』は、ナショナルジオグラフィック誌で2009年に発表された特集「100年にわたる国際連合の歴史」を元にした書籍である。20世紀に起こった世界の動乱とともに、国際連合がどのように発展してきたか、その仕組みや役割を解説している。著者はローウェンバーグ・スキャンロン夫人。

詳細

本書は、国際連合の歴史を人物や出来事のエピソードを交えながら丁寧に解説している。

第1章では、国際連合が設立される前段階として、第一次世界大戦後の国際連盟の様子が紹介されている。その後、ナチス・ドイツの台頭や第二次世界大戦を経て、国際連合が設立された経緯が述べられている。

第2章では、国際連合の基本的な仕組みや役割について解説されている。安全保障理事会や国際司法裁判所、人権宣言などについて詳しく解説している。また、各国の国際協力についても取り上げられている。

第3章では、冷戦期から現代に至るまでの国際連合の役割や問題点が紹介されている。湾岸戦争や国連平和維持活動に関する章もあり、国連が世界の平和に果たす役割の難しさが伝わってくる。

感想

国際連合についてあまり詳しくなかった私にとって、本書は非常にわかりやすく、参考になる一冊であった。歴史上の出来事とともに国連の発展を知ることで、国際社会にどのような機能を担わせるのか、その難しさや課題を考える機会になった。ただし、各国の立場や人々の思想、背景についての解説は少ないため、より詳しい知識を求める人には物足りないかもしれない。

評価

評価:★★★★☆
全体的にわかりやすく解説されているが、あくまで国際連合の機能や歴史に限定されるため、欲求する知識全てを得ることができない可能性もある。しかし、初心者には十分な内容が掲載されており、国際連合の理解を深めるためには綿密な解説がされていることが大変うれしい。


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