『ノルウェイの森』

概要

『ノルウェイの森』は村上春樹による小説であり、1987年に出版された。主人公のワタナベは、大学生時代に出会った2人の女性との恋愛を描いた物語である。

ストーリー

ワタナベは、友人の鳴海が自殺したことをきっかけにパニック障害に陥ってしまう。そんな彼が休学して帰省した時、彼女の直子と再会する。しかしながら、直子は鳴海との関係に悩んでおり、ワタナベが心を通わせようとしても壁にぶつかってしまう。その後、ワタナベは学生運動に参加していた緑から手紙をもらい、彼女と出会う。緑は大学時代の恋人であり、ワタナベは彼女に夢中になるが、彼女が他の男性と関係を持っていることを知ってしまう。

感想

本作は、恋愛と死をテーマにした作品である。村上春樹の描写は独特で、淡々としていながらも情景や人物像が生き生きと描かれている。特に、ワタナベと直子のやりとりや、ワタナベと緑の出会いに至るエピソードは心に残るものがあった。また、死というものが非常に強く描かれており、背中を押されるような気持ちになった。ただ、本作の中心にある恋愛は、少し浮ついた感じがすることもあった。それでも、本作には村上春樹独自の世界観が詰まっていることは間違いなく、一度は読んでおくべき作品だと思う。

参考資料：村上春樹「ノルウェイの森」(新潮社)