『1Q84』

概要

村上春樹氏の代表作である『1Q84』は、架空の世界で繰り広げられる官能的で不思議な恋物語であり、SF的な要素も含んだミステリー小説である。主な登場人物は、2人の主人公である太田紫子とあおい。彼らが『1Q84』という現実と夢が混在する異次元空間にいる物語が展開する。

感想

この小説を読んで最初に思ったのは、村上春樹氏独自の文体に圧倒されたことだ。行間に込められた意味や語彙力に感心した。また、現実と異次元空間の並列されたストーリーに夢中になった。一方で、物語全体にムラがあると感じた。ストーリーが進むにつれてテンポが遅くなり、読みにくくなる箇所もあった。また、終盤にもっと深刻な問題が生じるかと思いきや、ほとんど説明されずに終わってしまったように感じた。結論として、『1Q84』は村上春樹氏が描く独自の世界観を充分に楽しめる作品であり、読み進めるうちに登場人物たちに愛着を持ってしまった。ただ、終盤においては少しばかり抵抗感を持ったので星4つと評価したい。

評価

星4つ（5つ中）。