書籍名：あたえかがみ

概要

『あたえかがみ』は、松竹梅メディア・ファクトリーが出版した、脚本家・企画家の宮藤官九郎による小説である。宮藤が初めて小説を執筆し、戯曲的な要素を含む作品となっている。

本作は、「作家」を夢見るエノモト・シンタロウと、その周囲の人々の物語である。シンタロウは、創作に苦しむ日々を過ごしていたが、ある出来事をきっかけに小説家としての素養を発揮。しかし、それは後に悲劇的なことを引き起こすことになる。

宮藤官九郎ならではの、ユーモラスな文章と鋭い社会風刺が、ストーリーの中にちりばめられている。戯曲的な面白さもあり、飽きることなく読み進めることができた。

ただ、作品全体がやや長く、読み進めるには時間をかける必要があった。また、最後までの展開も予想できないというわけではなく、少し安易な結末に感じられた。

それでも、宮藤官九郎の小説ということで、期待以上の面白さがあったと思う。特に、小説家を目指す人にはヒントになることが多いので、オススメである。

※本記事はあくまでも筆者の個人的な感想であり、評価は人それぞれ異なるため、ご自身で判断されることをおすすめします。