概要
「羊と鋼の森」は、宮下奈都さんによる小説です。物語は、鋼鉄を喜びとする畑村派の鍛冶職人である主人公・高良なつの成長を描いた青春小説です。
内容
舞台は、鋼鉄が生きる四国の小さな町。主人公である高良なつは、畑村派の鍛冶職人であり、鋼材を叩きながら自己の技術を磨いていきます。物語は、彼女が職人として成長していく過程を描くとともに、職人同士や町の人々との交流を通じて、人生における大切なことを学んでいく様子を描いています。
本書は、なつの成長を中心に描かれていますが、なつが担う役割はあくまでも、畑村派の鍛冶職人としての自分自身を確立すること。そのため、なつが登場するシーン以外でも、鋼材の作り方や鍛冶技術についての描写が多く、鍛冶に興味のある人には楽しめる一冊となっています。
感想
「羊と鋼の森」は、少女漫画雑誌での連載から書籍化された作品で、電子書籍版もあります。私は電子版で読んだのですが、その中でも豊富な色を使った挿絵や、さまざまな種類の和紙調の背景、漢字と合わせてその字形が描かれた鋼材の作り方など、細かいところまで作り込まれた世界観が楽しめました。
また、主人公のなつが素直で情熱的なキャラクターであることも魅力の一つ。自分の感情に正直に向き合い、行動に移す姿に、読んでいて自然と元気が出てくるような気持ちになりました。職人同士のやりとりや、町の人々との交流など、周りの人々の大切さも感じられる物語であり、読み終わってからも温かく胸に残る小説だと思います。
まとめ
「羊と鋼の森」は、青春小説でありながら、鋼材の作り方や鍛冶技術についても多くの描写があり、興味を持って読むことができます。また、主人公であるなつが明るく、前向きなキャラクターであることや、周りの人々とのやりとりが魅力的な作品です。おすすめ!
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