良い点
この本は、主人公が余命わずかな病に侵されたことを機に世界中から猫が消えてしまうというフィクション小説です。
物語の進行はスピーディーで読みやすく、その中に込められたメッセージも深く感じられ心に響くものがあります。
主人公と猫が織り成す心温まるエピソードも散りばめられ、感動的な場面が多くあります。
また、著者の文章には一見するとシンプルに感じられる表現力があり、日常の中のちょっとしたことに対する哲学的な見方に視点が向けられるような描写が見られます。
悪い点
特に悪い点はありませんが、読者の好みによっては物語の進行が速すぎると感じる方もいるかもしれません。
また、小説の中で繰り広げられる奇妙な現象に対する説明がないこともあるため、細かい点に拘る方には少し物足りなさを感じるかもしれません。
感想
『世界から猫が消えたなら』は、生と死について、そして大切なものが何かについて考えさせられる作品です。
猫が「消えた」という奇妙な設定ですが、その現象が主人公の心情を描き出す象徴的なものとして機能していると感じました。
読み終わった後、長い間考えさせられる小説であり、特に猫好きの方にはおすすめです。
(※『世界から猫が消えたなら』は村田沙耶香著の小説です)
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