『東京湾大火災』レビュー

概要

『東京湾大火災』は、2019年に発生した木更津市の石油タンク火災事故を題材に書かれたノンフィクション作品である。この事故は、日本史上最大クラスの火災事故であり、多数の命が失われた。著者の伊藤智彦氏は、事故現場に駆けつけ、多くの取材を行った人物である。

感想

この本には、著者が取材した様々な人々の証言が記載されている。被災した人々の苦悩や悲しみ、消防士や警察官たちが奮闘する姿が描かれている。また、火災の原因や対策、今後の防止策についても詳しく書かれている。まるで目の前で起こっているような、リアルな描写に、胸が締め付けられる思いがした。

評価

この本は、ただの事故の報道とは違い、事故の本質、人々の胸に迫る心情が描かれている。著者の取材力や分析力に敬意を感じた。また、絵や写真も多く掲載されており、読みやすい本だと感じた。しかし、重い内容なため、あまりにも迫真性がある描写が多少過剰に感じる箇所もあったため、その点については改善の余地があると考えた。

総合評価：★★★★☆

この本は、まだ報道されていなかった情報や、直接被災地に入っての取材で得られた証言、分析が掲載されており、とても貴重な本だと思う。被害者だけではなく、今後このような事故が起こらないための防止策を考える上でも、読んでおくべき本だと思う。