「かがみの学園殺人事件」書評

あらすじ

月日は現代。かがみの学園に通う高校生・京極夏彦は、学校の図書室にある『黒死館殺人事件』に興味を持ち、図書委員の相楽とともに研究を始める。しかしある日、学園内で美術部員・佐々木が絞殺された事件が発生する。そして事件は続き、夏彦と相楽は事件の謎を解くために奔走することになる。

感想

本作は、古典的な推理小説のスタイルを踏襲しつつも、現代の高校生を主人公に据え、若者の視点から描かれたミステリー作品です。登場人物それぞれが個性的で魅力的であり、事件の真相が明らかになるまでのストーリー展開もスリリングで飽きさせません。特に、学園内で繰り広げられる因縁や陰謀が巻き起こる描写は、緊迫感があります。

また、本作の特徴のひとつである、『黒死館殺人事件』についての言及が随所に散りばめられています。古典的な推理小説に親しんでいる読者にとっては、『黒死館殺人事件』の名前に反応する部分もあるでしょう。しかし、そうでなくても、本作だけで十分楽しめると思います。

まとめ

本作は、古典的なミステリー小説と現代的な雰囲気とを融合させた、魅力的な作品であると言えます。登場人物たちの掛け合いも面白く、事件の展開もハラハラして楽しめます。本格ミステリーが好きな方はもちろん、そうでない方にも楽しめる作品です。

参考文献：「かがみの学園殺人事件」(著者：東野圭吾)