『君の膵臓をたべたい』レビュー

ストーリー

主人公の「僕」と、彼が片思いする同級生「山内桜良」との出会いから始まる物語。ある日、偶然拾った「共病文庫」により、彼女が「膵臓病」であることを知る。それから二人は、彼女の残された「寿命」と向き合いながら、それぞれの人生を見つめ直し、成長していく姿が描かれる。

感想

本作は、青春小説としては珍しい、「死」をテーマとした作品である。しかし、重苦しい雰囲気になることは一切なく、登場人物たちの心の変化や日々の葛藤、感情の揺れ動きが非常にリアルに描かれているため、読み終わった後に胸に残るものがある。

また、登場人物たちのキャラクターも非常に魅力的である。主人公の「僕」は、普段は無口で無表情な印象を受けるが、内面には強い思いが秘められており、読者の共感を集める存在となっている。そして、山内桜良は、生きることに疲れたような表情が最初に描かれるが、彼女の過去や内面が徐々に明かされるにつれ、読者の心をとらえる存在となる。

ストーリー展開にも巧みな工夫がなされており、最後まで一度も退屈させずに読者を引き込んでいく力がある。特に、本作のタイトルである「君の膵臓をたべたい」というフレーズは、物語の展開と密接に結びついており、読者に印象的なシーンを残してくれる。

総合的に見ると、本作は、心に響く青春小説として非常に優れた作品であると思われる。

参考文献:https://www.kadokawa.co.jp/product/321612000614/


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