あらすじ
江戸時代初期、薬屋の娘・ちひろは生まれついての病気である「ひきつけ病」の治療法を探していた。そんな中、彼女は自分と同じように病気を抱える少年・あやめと出会う。彼女は自分の手で、この少年の命を救おうと決意する。
感想
この本は、江戸時代初期の日本を舞台にした医療をテーマにした物語で、とても興味深く読み進めることができた。主人公のちひろは、自分の病気を治すためにあらゆる薬を試し、日々薬草を探す姿勢に感心した。何度挫折しても、彼女は医療に対する情熱を失わなかった。また、あやめの病気に関しても、当時の医療技術がもたらす苦しみを感じさせられた。
物語の中には、薬草やその効果についての詳しい説明があり、医療に興味がある人にはとても勉強になると思う。また、描かれている環境や風景も、当時の江戸時代を思わせるもので、臨場感を増している。
ただ、物語の展開が少しゆっくりしているため、面白くないと感じる人もいるかもしれない。また、現代的な医療技術を知る人には、どうしてこんなに手間のかかる治療法を試す必要があるのかと疑問に思われるかもしれない。
全体的には、読み応えがあり、医療に関心がある人にはぜひ読んでほしい本だと思う。
出典:『薬屋のひとりごと』著者:吉川晃司
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