『火花』by 又吉直樹

ストーリー

『火花』は、漫才師の稼業に懸ける思いに燃える主人公・司の物語です。司は、昔憧れた相方である幸田という人物が、今やお笑い芸人ではなく、人気小説家になっていることを知り、その妬みや由々しき事情から、幸田と共演することを決意します。しかし、その結果、幸田の持つ自分自身への見方や、父親への思い、そして自分と向き合うきっかけを与えられたりと、多くの価値ある経験を積むことになります。

感想

この小説は、又吉直樹氏が芥川賞を受賞したことでも有名な作品です。読んでみると理由が分かります。物語の面白さはもちろんのこと、主人公の心情描写や、空気感、言葉の選び方など、文学的な要素もバランスよく含まれている印象を受けました。

特に本作では、主人公の漫才という芸能形態の描写がとてもリアルで、まるで実際に舞台を観ているかのような臨場感があります。また、幸田という人物に関するエピソードも織り込まれており、主人公の視点から、小説家への敬意や、成り上がりへの複雑な感情など、読み手も同じように感じることができます。

総じて、『火花』は、お笑いという芸能をテーマにした小説であると同時に、主人公の成長物語、そして作者の文学的な魅力を兼ね備えた傑作です。ぜひ一度手に取ってみてほしいと思います。

※参考サイト:https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784163735904


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