著者:佐藤龍一
この小説は、大正時代の京都を舞台に、一人のガラス細工師の物語が描かれています。
主人公の弥生は、父親からガラス細工を教わった天才少年。しかし、父親が病気で倒れた後も、弥生はガラス細工を続けることを諦めず、自分なりの創作活動をしています。
弥生の横顔を見た女性・菖蒲との出会いがきっかけで、弥生は彼女とともに華族・小笠原家の庭園のガラス細工制作の仕事を引き受けます。そして、弥生は小笠原家の王妃に出会い、彼女によってどんどん新しい仕事を与えられます。
本書は、ガラス細工にたくさんの情熱を注ぐ弥生の姿や、小笠原家の人々が住む庭園の美しい描写が特徴的で、優美で美しい文章が魅力です。
また、主人公の弥生と菖蒲の恋愛模様や小笠原家の王妃との出会いなど、ロマンチックでドラマティックな要素もあるため、心をときめかせたい方にもおすすめの一冊です。
コメントを残す