概要
『陽気なギャングの日記』は、アメリカのマフィアの一員だったヘンリー・ヒルによる自叙伝であり、その後映画『グッドフェローズ』の原作となった作品です。ヘンリーは幼少期からマフィアの一員として育ち、ド派手な生活を送っていたが、FBIに逮捕された後に内部告発者として協力することで保身を図ることとなりました。彼の独特の視点から、マフィアの裏側や、刑務所生活など、非常に興味深い内容となっています。
感想
本書は、非常に面白い一方で、読んでいて不快な気持ちになる箇所もありました。マフィアが権力や金に執着する様子や、暴力・殺人などの描写は、普段から暴力に対して否定的な私にとっては相容れないものでした。しかし、作者が綴る生々しいエピソードや、彼が見た世界についての描写は、非常にリアリティを感じるものであり、惹き込まれるように読み進めてしまいました。
また、本書を読み進めていく中で、私が知らなかったことについても多く知ることができました。例えば、FBIの取り調べの方法や、売春宿や麻薬取引の裏側など、社会にまつわる問題について、興味深く読むことができました。
まとめ
『陽気なギャングの日記』は、マフィアの裏側や、内部告発者としての苦悩など、非常に興味深い内容が満載の一冊です。一方で、暴力や残虐描写があるため、すべての読者にとっては合うとは限りません。しかし、非常にリアリティを感じる描写や、社会についての問題提起もあり、社会に興味を持つ方にはおススメの作品であると思います。
参考書籍:
- 『陽気なギャングの日記』, ダナ・スピオタ, 1990年, 集英社
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