『村上春樹とトーキョーとミュージック』

概要

本書は、村上春樹氏が音楽にどのように影響を受けているのかについて探るドキュメンタリー作品である。著者は、村上春樹氏が好む音楽や、小説に登場する音楽の分析などを通じて、音楽と文学という異なる表現形式間の交流を解き明かすことを試みている。

読みどころ

本書の最大の魅力は、皆が知っている有名な作家であるにもかかわらず、実際にどのような音楽に影響を受けているのか、どのような音楽を好んでいるのかが明らかにされることだろう。また、小説から音楽を読み解く試みも興味深い部分の一つである。昨今、音楽と文学の境界線がいっそう薄れてきている時代に、この本は十分に注目される価値がある。

感想

本書は、文学ファンにとってはもちろん、音楽ファンにとっても楽しめる作品だと思う。村上春樹氏の小説を読んでいると、何かしらの音楽が劇中に登場してくることが多いが、その楽曲がどのように物語に組み込まれているのかが探ることができたことは非常に興味深かった。また、小説だけでなく、映画や芝居など、様々な表現形式の音楽についても解説されており、本書１冊で音楽と文学の関係性を学ぶことができると思う。

※本書は音楽と文学の関係性に興味がある人や、村上春樹氏の作品が好きな人に特におすすめです。