『雲のむこう、約束の場所』レビュー

あらすじ

川口幸二は小学生の頃、友達の愛美と共に雲の向こうの神秘的な世界を目撃し、そこで「10年後にまた会おう」と約束を交わした。10年後、幸二は約束の場所に向かい愛美と再会するが、彼女が他界していたことを知る。愛美との約束を果たそうと決めた幸二は、愛美の妹の弥生と共に雲のむこうへ旅をする。

感想

本作は、約束を果たそうと決意した川口幸二と愛美の妹・弥生の成長物語である。幸二が普段の生活で抱える孤独感や、約束を守りたいという強い思いが描かれ、弥生が兄の約束を継ぐために自分の夢を見つける過程が丁寧に描かれている。

また、本作の魅力は、映像化されたアニメーションとしても高い評価を得ていることだ。美しい風景描写や、キャラクターの表情描写など、細かいところまで丁寧に作り込まれている。特に、雲の向こうの世界が幻想的に描かれ、観ている側までその世界に引き込まれる感覚がある。

全体的には、心温まる感動的なストーリーが中心である本作は、ファンタジー好きの方にもオススメしたい。また、アニメファンの方は、映像化されたアニメーション作品も併せて楽しんでいただけると思う。

参考文献：小説『雲のむこう、約束の場所』（新潮社）