ストーリー
本書の主人公は、16歳の高校1年生・加藤香澄。都内の進学校に通う彼女は、クラスでも注目される美少女。学校生活は順調で、友達もたくさんできた。だが、香澄は今の自分に違和感を覚え始める。つい最近まで不安で眠れない日々が続いていた。
そんなある日、香澄は偶然、高校3年生の男子・松浦直樹と出会う。直樹は昔からの香澄のファンで、彼女を励ましてくれた。そして、彼が持っていた1枚の写真が、香澄の心を余計にざわつかせた。
青春の記憶をめぐる、「君と私、もう一度出会えるかもしれない。」という希望とともに、物語は進んでいく。
感想
本書は、思春期の女の子が抱える”青春の悩み”を描いた感動作品である。登場人物たちはそれぞれ、自分自身と向き合っている。作者の筆力も素晴らしく、心の中まで深く響くストーリー展開が印象的である。
また、読書後に残る爽やかな印象が心地よかった。とくに、直樹と香澄のやりとりや、香澄が向き合っていく過程には、読者も共感する部分が多いはずだ。
本書を手に取る人は多いだろうが、男女問わず心に響く、名作となることは間違いない。
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