概要
「パナマ文書:隠された金と権力の暴露」は、国際的な調査報道ジャーナリズム団体「ICIJ」が、2016年に公開した報道シリーズ「パナマ文書」をもとにした、その内幕を追った作品である。本書は、政界や著名人など、世界中のVIPたちが、租税回避や不透明な資産運用、資金洗浄などを目的としてパナマを中心とする租税逃れの隠れ家として利用していた事実を暴露する。
評価
本書は、パナマ文書に関する報道を追うだけでなく、租税逃れの歴史やメカニズム、そしてそれを検証するための手法やプロセスなどについても詳しく説明されており、非常に知的好奇心を刺激する。また、各文章の始まりには、その章に含まれる主要なトピックや数字、事実が概要として記述されており、読者にとって非常に有効な解説となっている。さらに、ICIJが調査した資料量やその分析方法に関する詳細までが、図表や細かな解説を加えて示されており、非常に内容が濃密だ。
感想
「パナマ文書:隠された金と権力の暴露」は、現代社会の闇に踏み込んだ作品であり、政治・経済・社会に関心のある人ならば必読の書である。ICIJが行った徹底した調査・分析プロセスと並み、本書の執筆プロセス自体も非常に素晴らしいものである。本書を読むことで、私たちは政治や経済システムが、どのように歪められているかを客観的に理解することができる。そして、その歪みを少しでも正すための論点を共有することができると思う。
以上、私の「パナマ文書:隠された金と権力の暴露」のレビューでした。
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