『人生は、ロクでもないことばかりだ』

概要

『人生は、ロクでもないことばかりだ』は、作家・伊坂幸太郎が2017年に発表した小説である。主人公である謎の男・十福神が、ある事件をきっかけに人々の人生を変えるため、奇妙な能力を駆使しながら活躍するストーリーとなっている。

感想

まず、伊坂作品としては珍しい、超常的な要素が多く盛り込まれた作品であると感じた。主人公・十福神の能力は、他人の身体を自在に操作したり、時間を操ったりと、まさに「ありえない能力」ばかりである。しかし、これが作品の中で自然に語られるため、物語の世界に引きこまれる感覚があった。

また、伊坂作品としては珍しい、希望や救済といったテーマがストーリーの中心になっていることも印象的である。主人公の十福神は、事件を思わぬ形で解決し、人々を救うことになる。ただし、それが必ずしも都合のいい形ではなく、時には「ロクでもない」と思えることが起こる。このような描写は、現実の人生にも通じるものがあり、作者が大人に向けてメッセージを送っているように感じた。

最後に、物語の中でも描かれているように、人生には「ロクでもないことばかりだ」というのは確かだと思う。しかし、それでも自分自身が生きていく中で、自分自身や周りの人々を救っていくために、やりたいことや信じることを貫いていくことが重要だと思った。この作品は、そんなことを考えさせてくれる力強い作品であるといえる。

評価

本作品は、超常的な要素が多く盛り込まれた伊坂作品としては珍しい希望や救済といったテーマが、ストーリーの中心になっている作品である。また、十福神のように、自分自身や周りの人々を救っていくために、やりたいことや信じることを貫いていくことが重要であるというメッセージがある。このような点から、本作品は、伊坂作品を好む人はもちろん、希望を求める人々にとっても読んでみる価値があると思われる。以上の理由から、本作品には「良」という評価を与えたい。