『騎士団長殺し』

あらすじ

中世ヨーロッパを舞台に、騎士団長殺しを犯したとして有罪判決が下された青年アドゾーが、清貧の旅僧ウィリアムとともにコンスタンティノープルを目指す。しかし、彼らを追うのは、アドゾーの恋人であり、騎士団長殺しの真相を追う熱心な修道女だった。

感想

本書は、時代背景や宗教上の価値観を巧みに取り入れたミステリー小説だと感じた。主人公アドゾーが騎士団長を殺した理由や真相が少しずつ明かされていくのに合わせて、宗教との関わりや倫理観についても考えさせられる。また、登場人物たちの心情や描写が細かく、臨場感やドラマチックさもある。

ただ、やや長めのページ数や、宗教用語などの専門用語の多さから一気読みには向かないかもしれない。また、解決編のラストに若干の違和感が残る部分もあった。

総合的に見て、ミステリー好きや中世に興味がある方にはおすすめしたい作品だと思う。

評価

ストーリー：4/5
キャラクター描写：4.5/5
テーマ・メッセージ：4/5
読みやすさ：3.5/5

以上が本書のレビューでした。