『東京オリンピック物語』レビュー

概要

『東京オリンピック物語』は、作家の高木彬光が綴る、1964年東京オリンピックの舞台裏を描いた一冊です。当時のオリンピック組織委員会や実行委員会の内幕、国際オリンピック委員会とのやりとり、競技会場の建設や運営など、多角的な視点からオリンピックの成功に至るまでの物語が描かれています。

レビュー

本書は、非常に詳細な取材に裏打ちされた内容であり、1964年東京オリンピックの舞台裏を知ることができる非常に貴重な書籍です。
第一章では、オリンピック開催の背景やオリンピック組織委員会、実行委員会の設立について詳しく説明されています。また、国際オリンピック委員会とのやりとりや、招致活動についても取り上げられており、日本がオリンピック開催国に選ばれるまでの経緯が分かります。

第二章以降では、競技場や選手村の建設、運営について詳しく描かれています。特に、建設工事の進捗状況や技術的な問題点について、著者の取材力を感じることができます。また、選手村での選手たちの日常生活や、競技後の様子まで描かれており、会場の雰囲気を味わうことができます。

第五章では、オリンピック開会式や競技大会の様子を詳しく描写しています。当時の記者のインタビューが引用されており、選手の感情や競技前の緊張感などを感じることができます。また、当時のTV中継についても紹介されており、現代と比較しながら当時の技術水準についても知ることができます。

全体的に、非常に詳細で読み応えがあります。ただし、多くの人物や競技種目が出てくるため、読み進める上で集中力が必要かもしれません。また、1964年当時の日本の社会情勢が反映されていることから、当時の雰囲気を味わうことができる一冊となっています。

評価

本書の評価としては、非常に高いと言えます。取材力と執筆力の高さに加え、当時のオリンピック開催や日本の社会情勢を知ることができる点が大きな魅力です。競技会場の建設や運営について、建築ファンやスポーツファンには特におすすめの一冊と言えます。

以上が私の『東京オリンピック物語』のレビューでした。


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