あらすじ
村上春樹氏が1987年に発表した、酒と恋と青春を描いた小説。主人公のトオルは、自殺した友人の恋人であるナオコと不倫をするようになる。しかし、トオルは自分の本当の気持ちや何が幸せなのかを見つめ直し、さまざまな人々との出会いや別れを通じて成長していく。
感想
この小説は、「ノルウェイの森」というタイトル通り、自然や季節がとても印象的に描かれている点が魅力的だ。季節が変わるたびに変わる自然の風景が、主人公や登場人物たちの内面にも影響を与える様子が描かれている。
また、主人公のトオルの成長過程が読み応えがある。最初は自分の気持ちに気づかずにナオコとの関係を続けていたトオルが、やがて自分自身と向き合い、自分が求めるものを見つけ出す様子が丁寧に描かれている。
ただ、この小説は過去の出来事を回想する場面が多く、ストーリーの主軸から外れてしまう箇所がある。また、ラストシーンについては、現在でも賛否両論があるようだ。
総じて、自然や季節といった描写が素晴らしい一作だと感じたが、全体的に淡々とした印象を受けるため、読み進めるのが難しい方もいるかもしれない。
評価
作品自体：★★★★☆
文章：★★★★★
ストーリー：★★★☆☆
キャラクター：★★★☆☆
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