概要
『メルカリ流。』は、メルカリ創業者の山田進太郎氏が語る「目指すべき東京大学とハーバード大学並みの企業をつくる方法」を紹介する書籍である。山田氏が率いるメルカリは、国内最大級のCtoCフリマアプリとして知られる。同社がどのように急成長していったか、その秘密を明かす内容となっている。
書評
本書は、山田氏が考えるビジネスの極意を分かりやすく解説している。山田氏が考えるビジネスモデルの骨子は、「カオス指数を低く保ちながら、優秀な人材が集まり、成果をだす」というものである。
本書の中で最も興味深かったのは、メルカリの採用方法についての章である。メルカリは、採用担当者だけでなく、社員全員で選考にあたることが特徴的である。また、採用面接では、志望動機や職務経歴書よりも自己分析や将来像など、変化の激しいビジネス環境に即したスキルや思考力を重視した面接を行っている。
また、ビジネスにおいて失敗はつきものであるが、その失敗から学び、新たな戦略を打ち出すことが重要であるというメッセージも強く描かれている。山田氏は、「失敗してもイチからやり直すことで、より大きな成功を手にすることができる」と述べている。
本書は、山田氏自身の言葉が多く用いられているため、軽快で読みやすいと感じた。また、ビジネス書にありがちな「豪華ゲストが出演する」などの演出要素がないため、本来の「ビジネス書」として読み進めることができる。
まとめ
『メルカリ流。』は、山田氏自身が考えるビジネスモデルや採用方法など、メルカリがどのように成長していったかを紹介する書籍である。軽快な文章で書かれているため、ビジネス初心者でも読みやすいと感じた。カオス指数を低く保ちながら優秀な人材を集め、変化の激しいビジネス環境に即した戦略を練るという山田氏の考え方に共感を覚えた。ビジネスに興味のある方にはおすすめできる一冊である。
(参考情報)
著者:山田進太郎
出版社:宝島社
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