「コンビニ人間」のレビュー

概要

「コンビニ人間」は、森見登美彦氏が2016年に発表した小説で、2018年には英語に翻訳され、海外でも高い評価を受けています。本作は、30代を過ぎても仕事も恋愛もせず、コンビニだけが唯一の居場所である主人公・古倉恵子の日常を描いたユニークな作品です。

ストーリー

物語の舞台は、都内にあるあるコンビニエンスストア。主人公の古倉恵子は、ワンマンで持ち前の明るさでコンビニで働く、普通の女性。しかし、29歳になる頃から周りの人たちからの「普通でなさ」や「一人暮らし女性として変」といった評価が、彼女自身にもどこか引っかかってしまいます。

そんなある日、彼女の妹が結婚し、姉に対して結婚を促す。しかし、恵子は「こんなに普通ですごしている自分が好きだ」と答えます。

時が進み、恵子は同僚によく誘われるが、社交的な場はつらい。それでも姉の催した合コンに参加して、そこで出会った男性に近づいていっていく。

尚、コンビニ関係者だけにはわかる、深いメッセージが多数含まれています。

評価

この小説は、誰しもが「普通」の中で「特別」に感じようとする人の気持ちが描かれており、共感する部分が多いのです。

そして、コンビニで消費者として利用するという日々のルーティンを描写することで、誰にでも当てはまる定型化された生活の中で心の琴線に触れ、新たな人生像を模索せざるを得なくなるような感覚を与えてくれる。帯にまで引用された「社会から逸脱することで社会にとらわれない人生を感じます」という言葉の通り、社会デビューに戸惑う人におすすめの一冊です。

まとめ

「コンビニ人間」は、様々な人に共感を呼ぶ異色の作品です。コンビニでのお買い物、日々の気ぜわしい生活の中で、自分が自分らしく生きることについて考える一助になるでしょう。ぜひ手に取って読んで見てください。


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