『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』

概要

本書は、福岡県在住のフリーライターが描いた、ノワールとサスペンスが融合した小説です。主人公は元グラビアアイドルの女性探偵・絵都子が担当する事件を追う形で物語は進んでいきます。世界観は現代の日本で、物語の舞台は主に博多とその周辺地域となっています。

ストーリー

主人公の絵都子は、強引なやり方で事件を解決するマイペースな女性探偵です。彼女はコンプレックスを抱えながらも、自分なりの正義感を持って事件に立ち向かいます。

物語は、犯罪組織「ハードボイルド・ワンダーランド」を追う絵都子と、彼女を取り巻く人々の運命が交錯する中、次々に起こる事件を描いています。事件は徐々にエスカレートし、絵都子自身も危険な中に身を置くことになります。

感想

本書は非常にノワールな雰囲気があり、登場する人物たちもどこか陰鬱な雰囲気を持っています。しかし、絵都子のおかしな行動や言動によって、物語には一定のコミカルな要素も加えられています。また、福岡という街の風景描写が緻密に描かれており、現代の日本という世界観を緻密に描き出しています。

ただ、物語が進むにつれて、事件が複雑化していき、登場人物が多すぎる感がありました。また、絵都子の過去や裏の顔について少し触れられる程度で、キャラクターの深掘りができていなかった点が残念でした。

まとめ

『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』は、しっかりとしたノワールな雰囲気がありながら、コミカルな要素も加えられた小説です。現代の日本を描き出す細かな描写が印象的で、福岡をはじめとする九州の風景描写も緻密でした。物語がやや複雑になってしまった点がありますが、ミステリー小説好きな方はぜひ読んでみてほしいと思います。

(レビュー by John)


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