『ノルウェイの森』

あらすじ

20歳の大学2年生、トオルは高校時代の友人である自殺した親友の恋人であるナオコと再度出会い、かつての想い出が蘇ってくる。一方、トオルは学園市から東京に編入し、独り暮らしを始める。自分たちの生きる意味を見つけるために奮闘するトオルの姿を描いた愛と青春の小説。

感想

作者の村上春樹さんの特徴的な文体で、簡潔ながらも深い心理描写が印象的な作品です。主人公トオルの内面を丁寧に描かれており、彼の苦しみや迷いがリアルに伝わってきます。また、トオルとナオコの切ない恋愛模様も良く描かれています。

小説全体を通して、主人公たちは自分たちの人生を生きる意味を模索しています。その中で、自殺や死をテーマにしている部分があり、深い哲学的・人間的な問いを投げかけてくれます。とりわけ、ナオコの過去と彼女が抱えるトラウマの描写には胸が痛くなりました。

また、強烈な印象を残したのが、「ノルウェイの森」というタイトル。これは、主人公たちが訪れた北欧にある森のことですが、その森を通じて作品全体のテーマ性が表現されています。

全体的に感情的な描写が多く、少し暗めの作品ですが、深いテーマ性と村上春樹さんの独自の文体が魅力的な小説です。

評価

9/10

書籍情報

  • タイトル:ノルウェイの森
  • 著者:村上春樹
  • 出版年:1987年
  • 出版社:新潮社

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