「東京喰種: re [1]」のレビュー

キャラクターの人間味が見所の、緻密な演出に魅了される

「東京喰種」の続編にあたる「東京喰種: re」というタイトルの漫画があることをご存知だろうか。いつもどおり、主人公・金木研が人間と喰種の狭間で苦悩する様子が描かれているが、本作の魅力はそれだけではない。

本作には、人間と喰種両方の視点から物語が織り込まれている。喰種に襲われた人々、喰種たちの死に様、喰種同士の戦いなど、異なる立場から見た物語が描かれているため、物語世界に深みが生まれている。また、登場人物たちの多様な思いに触れることができる。

特に、主人公である金木研の心情描写が見所の一つとなっている。元々の人間も、喰種になってからも、様々な葛藤を抱えて生きている彼が、ヒューマンドラマのような描写で丁寧に描かれている。この演出により、キャラクターに人間味というものが与えられ、物語に深い共感を覚えることができる。

非常に神経を使って読ませるように、細部にわたる演出も特筆すべきである。場面転換や画面構成、キャラクターの表情や動作、細かなト書きなど、細かい表現にも凝っている。これにより、物語の緊張感が高まると同時に、「東京喰種」ファンには目が離せない魅力的な表現が挙げられている。

まとめ

「東京喰種: re [1]」は、「東京喰種」シリーズの続編であることはもちろん、さまざまな登場人物たちの思いと喰種による都市を描いた物語の展開が、新しい面白さを魅せる。また、キャラクターの人間味が深く表現されているところも特徴。演出にこだわった作りは、多くのファンを魅了することだろう。