歴史に埋もれた「昨日」を掘り起こす戦後日本
著者の吉瀬道雄さんは、日本の戦後史を専門とする歴史家です。本書では、「昨日」を掘り起こすことで、戦後日本の政治や社会の変化を分析しました。
戦後日本には、政治的混乱、社会的不安定、文化的激動があったということは誰もが知っています。しかし、その原因や結果については、歴史的事実として語られることは少なかったと思います。
そこで、本書では、吉瀬さんが独自に収集した資料や証言を基に、戦後日本の政治家や経済人、文化人らの言動や思想を分析し、その背景にある社会的現象を見ていきます。
詳細なエピソードが生々しく描かれる
吉瀬さんが掘り起こす「昨日」は、日本の大衆文化や庶民の生活にも焦点を当てており、それが本書の魅力の一つとなっています。
例えば、戦後初期から中期にかけて流行した「離婚ブーム」や「パーマネント」、「みなとみらい」の誕生といったエピソードが、生々しく描かれています。
不景気や物資不足といった社会的背景が、庶民の生活や消費にどのような影響を与えたのかを知ることで、当時の状況をより詳しく理解することができます。
まとめ
本書は、吉瀬さんが長年にわたって蓄積してきた知見と、独自の調査に基づいた分析力が光る、読まずにはいられない1冊です。
歴史に興味がある方はもちろん、戦後日本に生きた人々の思い出を知りたい方にも、ぜひおすすめしたい書籍です。
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