「日本人の気質」の書評

概要

「日本人の気質」は、日本文化研究の第一人者である福田恆存氏による、日本人の性格や文化的特徴についての研究書。自身の体験や実証実験に基づいた、興味深い分析がされている。

詳細

福田氏は日本人らしさを「面倒くさがりで人間関係を大事にする」という特性から、さらに深掘りして研究されている。
福田氏は、日本人と西洋人を比較することで、その違いを明らかにしようとしている。例えば、日本人は想像力が豊かで、美意識に優れており、一方で欧米人は、個人主義が育まれており、自己表現に長けている。

また、日本人特有の「グループ志向」についても、そのメカニズムを探り、より理解できるように分析されている。グループ内での体裁や処世術がより重要視されるのは、より多くの人々が協働して生活してきた歴史的背景が原因として挙げられる。

感想

私はこの本を読んで、まだまだ知らない自分の文化的特性を発見し、考えさせられることが多かった。西洋文化では一般的な考え方や欧米人のライフスタイルが『一般的な考え方』とは限らないと改めて知ることができた。また、仕事上で日本人と関わることが多い私にとって、仕事場の問題をより理解でき、解決策を提案する際にも役立った。

まとめ

「日本人の気質」は、日本人が抱える独特な文化的特性を知るために書かれたおもしろく、説得力がある本であると考えられる。また、福田氏が提唱する日本人の「顔面交渉」や「グループ意識」について、日本人自身が再認識することができる良書である。