「村上春樹の読書案内」レビュー

概要

「村上春樹の読書案内」は、ノーベル文学賞作家である村上春樹が、自身の著作とともに自身の読書の推薦を行った本である。文学的な作品から、エッセイやノンフィクションまで、多岐に渡るジャンルを取り上げ、村上春樹の好きな作品やその理由を紹介している。

内容

本書は、全編が村上春樹自身の文章で構成されており、彼が自身の読書の中で感銘を受けた作品や著者、それらの作品をどう読むべきかといったアドバイスが盛り込まれている。彼が推薦する作品には、シェイクスピアやプルースト、サルトル、カミュ、ジョイス、フォークナー、ドストエフスキーなど豪華なラインナップが揃っている。

村上春樹は自身の読書の中で、作品を作者の生い立ちや周りの文化的状況などといったものと関連付けて読むことの重要性を述べており、そのアイデアは本書でも反映されている。また、彼がそれぞれの作品について熱く語る様子が描かれており、その人柄にも触れられた内容となっている。

感想

本書のすばらしい点は、自己紹介のような形で書かれた、村上春樹の人物像が窺える部分にある。彼の熱量を感じることができ、読書に対する彼の真摯な姿勢が伝わってくる。また、自身の読書と執筆の過程でどのような影響を受けたかという観点から、村上春樹自身の作品も改めて読み直すことができた。

ただ本書は、村上春樹の作品を読んでいない読者にとっては、少々難解に感じる部分もあった。また彼が好む作品の種類に偏りがあると感じた点がある。

まとめ

「村上春樹の読書案内」は、村上春樹自身の読書愛と熱量が溢れる内容であり、彼が好む作品やその読み方を知ることができる本である。ただし、あまり広く普及した作品には触れず、一部の読者にしか価値がないと感じる場合もあるかもしれない。


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