『君たちはどう生きるか』のレビュー

概要

『君たちはどう生きるか』は、野間児童文芸賞を受賞した糸井重里による小説です。主人公のクリ君が、自分自身や人生の意味、家族や友人たちとの関係性などについて考え、自分なりの答えを見つけていく物語です。

感想

まず、この本の最大の魅力は、クリ君を含めた登場人物たちの心理描写の深さにあると思います。クリ君が抱える悩みや迷い、そしてそれを解決するために模索する様子がじっくりと描かれているため、自分の胸に響く場面が多くありました。

また、糸井重里特有のシュールな展開やユーモアも健在で、一見シリアスな場面でも笑ってしまう場面がありました。例えば、スナック菓子の袋が雪に舞うシーンや、クリ君の祖母が「夜を徹して考えた末、朝になったら自然に答えが出ることがあるんだから、寝るといい」と言って寝たことに対するクリ君の反応など、思わずクスッと笑ってしまいました。

ただ、一方で本書はかなり哲学的なテーマにも触れているため、読み手によっては深い悩みに陥ってしまう可能性もあるかと思います。私自身も、クリ君が打ち明ける「自分が生きている意味が分からない」という言葉に共感し、その答えを出すために悩んでしまいました。

まとめ

『君たちはどう生きるか』は、登場人物の心理描写が深く、シュールな展開やユーモアも兼ね備えた物語です。一見シリアスな場面でも笑ってしまう、糸井重里ならではの作品に仕上がっています。ただ、哲学的なテーマにも触れているため、自分自身の人生や意味について考えさせられることもあるかもしれません。是非読んでみて、自分なりの人生の答えを見つけてみてください。