『1Q84』村上春樹

あらすじ

東京で働くアオヤギ・ツバキは、ある日新聞広告の打ち合わせで知り合った老人から謎の言葉「1Q84」という単語を聞く。同じ頃、改訂版の小説『聴く男』を書こうと編集者から依頼された作家の立花諾子は、偶然に1Q84という単語を目にする。事件は物語の進行とともに展開していく。

感想

まず、村上春樹の文章力に圧倒される。1Q84には、主人公たちが様々な出来事に巻き込まれながら心理的に描写される場面が多く、そこから生まれる緊張感やドキドキ感が半端ない。話の展開も大変面白く、テンポよく進んでいくので飽きることがない。また、村上春樹らしい意味深長な言葉遣いや、不思議な空気感も存分に味わえる。

ただし、長さに関してはかなりハードルが高い。3巻構成で全巻読み切ることは、かなりの時間と根気が必要とされる。また、わかりにくい箇所や伏線の回収が後半にまで伸びることもあるため、読者には忍耐力が必要となる。

まとめ

『1Q84』は、村上春樹作品の中でも群を抜く名作である。文字通り大作であるが、それだけに迫力ある物語、引き込まれる心理描写、そして村上春樹ならではの言葉遣いが堪能できる。ただし、読むのにかなりの時間がかかるため、忍耐力がある人におすすめしたい。