概要
『カラフル』は、森見登美彦氏が手がけた、異色の小説である。深田恭子主演で映画化もされ、話題を集めた。
主人公の男子高校生・坂口健治は、ある日突然、天国の使者から告げられた「自殺未遂をしたことがある」という美しい言葉を校内放送で告げられる。彼は、天国から追い出された1人の魂を、彼自身の体に宿すとされる。その魂と共に過ごす、7日間を描いた物語である。
ストーリー
坂口は、天国からの抗議の電話により、自殺未遂をした過去を告白することに。しかし、その告白によって、彼は何者かに成りきれてしまった。不思議な力を持つ謎の男や、暴力団の関わる事件に巻き込まれるが、彼についていたその魂によって、坂口自身の人生観や物事の捉え方も変化していく。
自殺未遂という重いテーマを扱いながらも、時にはコミカルな要素や、ファンタジー的な要素も取り入れられ、新しい世界観を見せてくれる。
感想
本作は、深い哲学的な思考を要求するような内容ではなく、幅広い層に楽しめる小説である。一話完結形式で進んでいくため、読む人に合わせて読み進めやすい構成となっている。
特に、坂口が魂と共に生きる中での成長や、人生観を変えていく描写が印象的であり、読んだ後に心に残る作品だと感じた。
まとめ
『カラフル』は、世界観の異なる作品を探している方におすすめの小説である。異色の要素を取り入れているため、新しい体験ができる可能性が高い。幅広い年齢層にオススメである。
コメントを残す