「私たちはどうかしている」のレビュー

あらすじ

主人公の女子高生・真依子は、自分が知らない誰かに毎晩抱かれる不思議な夢を見る。ある日、彼女は偶然にもその夢の男性・勇人と出会い、真実が明らかになっていく。男性と真依子は、共通の友人の新とともに、過去のトラウマや家族の秘密に向き合い、自分たちの心の闇と向き合っていく。

感想

本作は、主人公たちの内面にある闇を描いた心理サスペンス小説です。複雑な家族問題やトラウマに苦しむ人々が、一つ一つ向き合っていく過程が丁寧に描かれています。また、夢と現実の狭間のような不思議な設定が物語を更に深く、不気味な雰囲気を出しています。

登場人物たちがさまざまな苦しみを抱え、それぞれが心の闇と向き合う様子がリアルで感情移入しやすいです。また、経験したことがなくても「私もこんな気持ちになるかもしれない」と思えるような描写が多く、考えさせられる部分がありました。

ただ、ストーリー自体はあまり新しいものではなく、予想がつく展開もありました。また、最後のクライマックスが少し薄く感じた部分もありました。

総評

「私たちはどうかしている」は、登場人物たちの複雑な心理描写が主だった心理サスペンス作品です。心の闇を抱える人々が、それぞれの方法で向き合い、解決していく過程が描かれているため、大人向けのキャラクタードラマとして楽しめる作品だと思います。ただ、ストーリーがあまり新しくなく、予想がつく展開も多いため、心理描写が好みの人以外は物足りなさを感じるかもしれません。


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