概要
本書は、江戸時代末期に活躍した天文学者・数学者の村上朝日堂が、様々な難事件を解決する様子を描いたミステリー小説集です。
ストーリー
村上朝日堂は、江戸幕府や警察にも協力する腕利きの探偵であり、彼が関わる事件には必ずと言っていいほど天文学や数学の知識が必要になることが多い。例えば、1つの事件では、村上朝日堂が太陽の角度や日時を計算することで、殺人が行われた正確な時刻を特定するといった場面がある。
本書には、全5つの短編が収録されており、それぞれが緻密なトリックと意外性に満ちたエンターテインメントとなっています。読者は、事件の謎が次第に明かされていく過程で、知的好奇心を刺激されることでしょう。
感想
東川篤哉さんの筆致は、読み手にイメージが容易に浮かび上がるように描写が細かく、また登場人物の心理描写にも細やかな気配りがされていると思いました。特に、当時の時代背景や文化についての描写が詳細で、読みながらまるで江戸時代にタイムスリップしたかのような感覚を覚えました。
短編ながら、それぞれの緻密な謎と解決方法に読者を魅了する要素があったため、各話がスムーズに読み進めることができました。
まとめ
『村上朝日堂の事件簿』は、江戸時代末期に活躍した探偵・天文学者・数学者の村上朝日堂を主人公としたミステリー小説集です。様々な難事件を巡り、村上朝日堂が導き出す緻密な推理と独自の解決法を読者は楽しむことができます。また、江戸時代の文化や風俗を詳しく解説した描写も魅力的です。是非、一読することをおすすめします。
※本書の表紙画像は、出版社の公式サイトより引用させていただきました。
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