ストーリー紹介
本書は、著名な画家・黒瀬英介のアトリエに新人アシスタントとしてやって来た主人公・大島明の目から描かれる、何重にも絡まり合う伏線と、驚きの展開が繰り広げられるミステリー作品です。
大島は入社早々、黒瀬を殺害した容疑者として逮捕されてしまいます。しかし、事件はそれだけでは終わりません。
黒瀬が遺した数多くの絵画には、謎めいた人物が描かれています。そして、ある日、事件の真相に気付いた大島は、その人物と接触します。その人物とは、黒瀬が次に描く絵の題材として、ただただ描かれることを願っていた自身の描いた騙し絵の人物だったのです。
良い所
本書の最大の魅力は、伏線の多さと細やかな描写にあります。
何気ないセリフや行動にも重要な役割が隠されているので、登場人物たちが紡ぐ会話や行動に集中して読み進めることができます。
また、絵画に関する知識があると、本書のリアリティがますます高まります。
悪い所
物語が進むにつれ、結末が予想できてしまう箇所がいくつかあるのが残念です。また、登場人物たちの掘り下げが少ないため、一部読者には物足りなく感じるかもしれません。
まとめ
本書は、多重に絡み合う伏線と、絵画にまつわる人間ドラマが織り成す傑作です。
物語の起伏やミステリー性、登場人物たちの細かな感情描写など、全てがすばらしい作品です。
趣味で絵を描いている方や、ミステリーが好きな方には特におすすめしたい一冊です。
※本記事はフィクションであり、実在する書籍に関しての内容ではありません。
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