『東京裁判70年目の真実』のレビュー

概要

『東京裁判70年目の真実』は、東京裁判について70年の時を経た現在の状況を取材した書籍です。著者の一人でもある市民団体「東京裁判資料保存会」によるテキストと、写真や資料を交えて、当時の出来事と現在の議論を比較しながら、裁判の意義や課題について考察しています。

レビュー

この書籍は、東京裁判について知る上で非常に有益な一冊です。当時の出来事を知ることはもちろん、現代から見た東京裁判の意義や課題についても考えさせられます。

特に印象的だったのは、当時の日本政府が戦争責任を負わず、負け戦国としての特別な扱いを訴えたことです。その一方で、現代の日本でさえも、東京裁判が政治的な意図でしかなかったとの認識が広がっており、反省や責任追及の意味が薄れつつあると感じました。

また、現代の課題としては、「一方的な裁判」という批判があります。当時の裁判手続きや内容に対して、被告側が訴える機会が不十分だったとの指摘があります。一方で、現代でも国際裁判所による裁判手続きには問題があるということが、この書籍を通じて浮き彫りになったと感じました。

このように、当時の出来事と現代を比較しながら、東京裁判に対する理解を深めることができました。写真や資料が豊富で、分かりやすくまとめられている点も評価できます。

まとめ

『東京裁判70年目の真実』は、東京裁判の意義や課題について考察するうえで必要な書籍です。当時の出来事と現代を比較することで、今もなお問題となっている条約や国際裁判所の問題についても、考えさせられます。資料が豊富であり、初めてこのテーマに触れる方にもおすすめの一冊です。

参考書籍:『東京裁判70年目の真実』(著:松井孝爾、高木淳也、青山学院大学出版会)


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