あらすじ
1960年代の東京を舞台に、19歳の大学生である主人公・トオルが、自殺した親友・キズキの死から立ち直ろうとする姿を描いた青春小説。
感想
本書は、村上春樹作品の中でも特に人気が高く、世界中で読まれている作品の1つです。私も、この小説を読んだ後、村上春樹の虜になった1人です。
まず、登場人物のトオルが、青春らしく繊細で、人生の岐路に立った若者の姿が描かれています。また、彼が出会う女性たちも、魅力的で、価値観の違いや人間関係の複雑さが描かれ、それぞれに深みがあります。
「長く険しい冬が終わり、春になるのを待つように、物事を根気よく耐えて、それでも先に進んでいきたいと思います。」という言葉が、トオルが抱える心情を表しているように感じました。
また、この小説には音楽が重要なテーマとして取り上げられており、曲名や歌詞が引用されることが多いです。音楽に対する繊細かつ詩情あふれる描写は、読者の心に深く残るものとなるでしょう。
全体を通して、淡々としたところがあるものの、村上作品らしい旋律を持ち、青春小説というジャンルを超えた作品だと感じました。
まとめ
『ノルウェイの森』は、青春小説としても、社会派小説としても、また音楽小説としても、多くの角度から楽しめる作品です。登場人物の心情や、自然や音楽といった要素が上手く調和しており、美しい文章から読み手の心を揺さぶります。ぜひ一度読んでみてください。
参考:村上春樹『ノルウェイの森』新潮社刊
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