あらすじ
主人公の関谷次郎は、図書館司書として仕事をしている。彼の母親である美智子は、夫と離婚して以来、東京タワーの展望台に住みついていた。ある日、美智子から突然「結婚したい」と言われ、次郎は心を揺さぶられる。
美智子は、一人息子である次郎にとって母親、女、そして家族である。しかし、彼女の浮世離れした言動は、彼女を取り巻く周りの人たちにとっては迷惑なものでもあった。
そんな中、次郎は恋人の秀子との関係を深めていくが、美智子の突然の死が彼らの関係に大きな影響を与える。
感想
本書は、家族愛をテーマに、母と息子の複雑な関係を描いた作品である。美智子は、息子への愛が強すぎて、彼女自身が幸せになることを望まず、次郎を守りすぎてしまっている。そのため、彼女の行動や言動が周りの人たちに迷惑がかかってしまう場面も多々ある。
一方、息子の次郎は、母の束縛に苦しむものの、彼女を愛し続けることができる。その愛は、彼女が突然亡くなった際にも現れ、次郎と秀子の関係に影響を与える。
物語は、美智子のポジションや、彼女の過去に関する情報が少なく、本当に彼女が次郎に幸せになってもらいたかったのかがはっきりしない点があるが、家族愛について考えさせられる作品である。
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