「ノルウェイの森」レビュー

あらすじ

村上春樹の代表作「ノルウェイの森」は、主人公のトオルが20代の大学生の時に、友人の死をきっかけに心の闇に苦しむ彼女・直子との切なくも美しい恋愛物語である。

感想

キャラクターの描写が素晴らしい。トオルは主人公として弱さもありつつ、かつ心優しく、読者は彼に共感していく。直子は絵の才能に恵まれた美人で、男性からのアプローチを受けることが多かったが、自分自身を抑圧していた。そんな彼女をトオルは優しく支える。その他のキャラクターも目の前で生き生きと動いているかのように描写されており、リアルに感じさせる。

また、この小説は繊細な表現が随所にされている。トオルと直子の心の距離感や、季節や音楽、食事など細かい描写が、小説の世界観を盛り上げている。文体も村上節の中でも特に繊細で、青春物語ながら哀愁と深みがある。

ただし、この小説は比較的長めであり、ストーリーは進行がゆっくりめであるため、若干退屈することもあるかもしれない。また、ストーリーを深く味わうためには、やや高めの日本語力が必要かもしれない。

まとめ

「ノルウェイの森」は、青春物語にして村上春樹の代表作の一つである。キャラクター描写が素晴らしく、世界観も独特な繊細な表現が随所にされているが、進行はややゆっくりめで、日本語力を要するかも。青春や愛の物語が好きな人にはオススメ。