『1Q84』村上春樹 著

概要

『1Q84』は村上春樹氏が2010年に発表したSF小説。物語は1984年に起きた「世界改変事件」から、現代の二人の主人公の物語が交錯する形で進んでいく。世界改変事件によって、現代社会とは異なる「1Q84」という世界に移り住んだ主人公達が織り成す物語である。

ストーリー

主人公の一人である「青豆（あおまめ）」は、ある日タクシーで一人の男性と出会う。その男性は青豆に「あなたは僕を殺してくれないか」と頼み、その後失踪する。一方もう一人の主人公である「天吾（てんご）」は小説家として活動していたが、ある日突然自分が書いていた小説の内容が現実になっていることに気づく。その頃から青豆と天吾の運命は交差し、彼らが1Q84の世界を生き抜いていく物語が展開される。

感想

村上春樹氏の世界観が壮大かつ緻密に描かれている本作は、非常に興味深かった。1Q84という世界の外観は現実とほとんど変わらないが、その裏側に潜む不穏な空気や異質な存在が、ストーリーに深みを与えている。また、登場人物達の強い意志や信念が、物語の骨格を支えているように感じた。ただ、時折飛躍的な描写や、謎が残る展開もあり、すべてを理解するのは難しいと感じた。

まとめ

SF好きな方にはぜひ読んでほしい作品である。細かな描写や登場人物達の心理描写も含め、村上春樹氏の丁寧な執筆が光る作品である。ただ、ストーリーの展開にときに飛躍的な描写があり、理解が難しい部分もある。全三巻に長い物語であり、一度に読み切ることは難しいが、時間をかけて丁寧に読み進めることをおすすめする。

以上が『1Q84』のレビューでした。