書籍名「ノルウェイの森」レビュー

物語の概要

「ノルウェイの森」は村上春樹氏の小説です。1960年代の東京を舞台に、主人公のワタナベとナオコ、彼女の友人のレイコ、そして死んでしまった友人の死死(しし)という人物たちの交流が描かれています。人間関係の複雑さや自分自身との向き合い方をテーマに、約400ページに渡って綴られています。

自分の感想

この本についてまず思うのは、村上春樹さんの特徴である細かい描写が織り込まれた物語であることです。登場人物たちの思考が丁寧に描かれています。たとえば、ワタナベが好きだと言いながらもナオコの気持ちを汲んで距離を置くようになる過程や、レイコが心に抱えるトラウマの真相など、登場人物たちが抱える葛藤が丁寧に描かれており、読み手が感情移入できる余地が与えられています。

また、言葉遣いや文体が非常に美しく、読んでいて心地よかったです。登場人物たちの会話や、ナオコが綴った手紙など、テキスト部分だけでなく、構成やレイアウトなど装丁面も美しいと感じました。

しかしながら、この本は長いため読み進めるのに根気が必要でした。内容が深く、時間をかけて読み進めることでより深く物語に入り込めるかもしれませんが、読む時間の少ない人は中途半端に読み終える危険性があります。

おすすめする人

心の葛藤や人間関係を描いた大人向けの小説が好きな人におすすめです。村上春樹さんの作品に親しみがある人や、手にとって読むという作業自体を楽しめる人にもおすすめします。

まとめ

「ノルウェイの森」は細かい描写があるため、物語に入り込める満足感を得られる一方、長いため読み進めるのに時間がかかる作品です。人間関係や自分自身との向き合い方を描いた大人向け小説が好きな人にぜひ読んでほしい一冊です。


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