あらすじ
小学校6年生の時に出会った同級生の美幸に一目惚れした少年・宵山(よいやま)と、彼女の父親である天才ピアニスト・雪穂(ゆきほ)。
二人がいがみ合い、半ば強引に結ばれた関係。
しかし、雪穂とともに行方不明となった美幸を探すうち、彼女たちの衝撃的な過去が明かされていく。
レビュー
本作は、東野圭吾氏の代表作として知られる推理小説である。
物語の前半は、宵山と雪穂の回想を交えながら美幸の行方を追う姿が描かれる。
一方、後半は、過去のある事件をめぐって犯人探しを進める推理小説の要素が際立つ。
筆者は、この作品の構成が巧みであると感じた。
物語の前半で描かれる美幸、宵山、雪穂らの関係はもちろんのこと、後半で描かれる事件の真相も想像を超える衝撃的なものである。
物語の展開についても、特にテンポがよく、一気に読み進めてしまうことができた。
また、ストーリーの中で、誘拐事件に対する警察の対応や、社会の中の差別問題なども描かれ、深い現実性が感じられた。
まとめ
本作は、圧倒的な読みごたえがある推理小説である。
ストーリーの構成や、登場人物たちの心の内が明らかにされる描写など、細部にまでこだわりが感じられる。
読み終えたあとは、物語に引き込まれた感覚からなかなか抜け出せないほどであった。
東野圭吾ファンはもちろん、初めて本作を手に取る方にも、ぜひおすすめしたい作品である。
参考書籍:
『白夜行』東野圭吾(新潮文庫)
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