あらすじ
本作は村上春樹による小説で、主人公は29歳の青年・村田元。彼は幼馴染の小松原とともに、楽園と呼ばれる存在しない国・北朝鮮への旅行を予定していたが、小松原が脳溢血を起こしてしまう。そんな中、村田はふとしたきっかけで1Q84という不思議な世界に入り込み、偽りの現実社会で奇妙な出来事に巻き込まれていく。
感想
村上春樹らしい詩的な表現が魅力的な一冊である。1Q84という不思議な世界を描き、村田が偽りの現実社会で繰り広げる奇妙な出来事が描かれる。その中で登場人物たちはそれぞれ過酷な現実に翻弄されながらも、偽りにもがきながら真実を求めていく。また、人々の心の奥底に潜む欲望や野心を描いたり、社会制度の強制力について考えさせられる瞬間もある。全編を通して深い哲学的テーマが随所に取り込まれており、どのシーンも独特な雰囲気と哀愁を漂わせている。
まとめ
この小説は非常に読み応えがある上に、哲学的なテーマが盛り込まれていて思考のフィードバックにもなる。また、風景描写が非常に繊細で美しいので、読んでいて感覚的にも楽しめる。終始不思議な世界観が描かれているため、現実逃避したい時にもオススメである。
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