物語の概要
『オール・ザ・ライト・ウィー・キャンノット・シー』は、アメリカの作家アンソニー・ドーアによる小説である。物語の舞台は、ニューヨーク州のアップステイト・ニューヨークと、中西部のインディアナ州ブルームフィールド市で、交差しながら展開される。
主人公のオードリーは、自分が見ることができない世界を知っている盲目の少女であり、彼女が大学生だった時に恋人だったイヴァンは、アフリカで戦争が勃発したことを報じるために同地に派遣された新聞記者である。二人の距離は遠くなってしまったが、ある事件が彼らを再び引き寄せることになる。
感想
本書は、盲目の少女オードリーの視点から語られる、恋愛小説である。しかし、この作品には、人々の持つ偏見や、戦争や排外主義など、あらゆる人間の闇が描かれている。盲目であることで、視覚以外の感覚で人々の心を感じ取るオードリーが、世界と人間に対して真摯に向き合いながら、周りにいる人たちにも変化をもたらしていく姿に感動する。
また、中西部のインディアナ州を題材にした、都市とは異なる雰囲気が堪能できる点も魅力の一つである。アメリカの田舎町で訪れることのない人にも、この小説を読めば、生活感が伝わってくるはずだ。
まとめ
『オール・ザ・ライト・ウィー・キャンノット・シー』は、恋愛小説としてだけでなく、人間の闇を描いた物語であり、著者が描く世界観や登場人物の魅力に引き込まれること間違いなしである。小説に興味のある人や、人間の複雑な感情に興味がある人に特におすすめしたい一冊である。
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