『1Q84』

村上春樹著

『1Q84』は、村上春樹の長編小説である。物語は、2つの主人公である青豆と天吾が交錯する形で進む。青豆は、「私の父親は新聞に出てくる人にそっくりだ」という理由で探偵業をはじめた女性で、天吾は、自分が死んでしまっているはずの元恋人・京子が未だ事件に巻き込まれ続けていることに気づき、彼女を救うために奔走する。彼らの出会いから、現実とは異なる世界「1Q84」への足跡が残されていく。

『1Q84』は、村上春樹の最高傑作の1つと言われるほど、完成度が非常に高い小説である。徐々に浮かび上がってくる深い人物描写や背景設定、密度の濃いストーリー展開も相まって、読み応えがあり、ユニークな世界観に引き込まれる。また、村上春樹と言えば名言・格言が多いが、本作もそれにふさわしい数々の名言が披露される。たとえば、「わかっているからこそ、自分を変えたいと思うんです」という台詞は、多くの人々に広く共感を得た。

『1Q84』は、現実に満足できない人にとっては、何かを探すための1冊といえる。また、村上春樹ファンにとっては、必読の1冊である。