はじめに
『坂の上の雲』は司馬遼太郎の長編小説であり、1920年代から1940年代にかけての陸軍士官候補生たちの物語です。本書は情熱的な野心を持った主人公山崎烝が、軍隊の指導者としての成長や、激動の時代背景に翻弄されながらも戦争へと向かっていく様を描いた物語である。
ストーリー概要
物語は日露戦争後、日本全国で起きた大規模な農民一揆を鎮圧するために、士官学校の卒業試験を行うために集められた若者たちが、熱い志を持ちながら陸軍士官として成長していく過程を描いています。主人公の山崎烝は出生から軍人としての道を歩む中で、数多くの仲間とともに苦難を克服し、戦火の中で命を懸けて戦っていく中で成長していく様が描かれます。
登場人物
・山崎烝:主人公。熱い野心を抱き、若き日から軍人になることを目指す。
・西園寺公望:山崎のライバル。天才的な知性と冷静沈着さを併せ持つ。
・藤井啓助:山崎らとともに戦場に赴く仲間の一人。
・日野富子:山崎の妻。
感想
本書は戦時下の陸軍士官候補生の日常生活や、戦場での激闘を描いたリアルな物語です。観念的なものを持ち合わせぬ人々の熱い情熱、苦難を超えるために強い信念を持ち、共に戦い抜くことの尊さが伝わってきます。
特に、本書では山崎と西園寺のライバル関係がうまく描かれており、2人の対立や信じる理念の違い、最終的な決着が物語を盛り上げています。そして、山崎の成長やキャラクターの変化が丁寧に描かれている点も魅力の一つです。
全体的に、本書は読者に情熱と感動を与えるような作品であり、多くの方にお勧めです。
書籍情報
・タイトル:『坂の上の雲』
・著者:司馬遼太郎
・発行年月:1968年
参考文献
・司馬遼太郎『坂の上の雲』(文春文庫、1992年)。
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