概要
本書は、世界的な成功を収めた天才たちの頭の中にある思考プロセスを分析した書籍である。著者は、心理学者のジャン・ピアジェと言語学者のノーム・チョムスキーという、認知科学分野で有名な二人の理論を基に、天才たちの思考を掘り下げている。読み物というよりは、専門書に近い論文形式で書かれている。
内容
本書の1章目では、認知科学とは何かという基本的な説明がなされている。ここでは、認知科学が目的とすることや、認知プロセスの理解のために必要な知識がまとめられている。2~5章目では、本書の主軸となる天才たちの思考の分析がなされている。アルベルト・アインシュタインやレオナルド・ダ・ヴィンチ、スティーブ・ジョブズやジョン・コルトレーンなどの例が挙げられ、彼らが成功を収めた要因が解説される。6~7章目では、著者の考えるこれからの認知科学の展開について述べられている。
感想
今まで読んだ書籍で、ここまで緻密に天才たちの思考プロセスを分析しているものはなかった。ただ、認知科学の専門用語や理論が多く、読み進めるうちに内容が分からなくなることがあった。ただ、本書を読むことで、普段当たり前に考えていることが、天才たちにとってはどのように特異的なものになっていたのかが分かり、とても興味深いものであった。また、著者が展望するこれからの認知科学の発展についても、考えさせられる一冊だった。
以上が、私の『天才たちの頭の中』の読書レビューである。
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